こんにちは。

現役の特別養護老人ホーム施設長として働いている「施設長のライフノート」です。

数年前、第二子の誕生を控えたときに、私は初めて「産後パパ育休(出生時育児休業)」の取得を考えました。

当時はまだ管理職として、

「長く休んで大丈夫だろうか」

「自分がいない間、仕事は回るのか」

という不安もありました。

しかし今振り返ると、取得して本当に良かったと思っています。

そして2026年現在、男性の育児休業を取り巻く制度は、当時よりさらに充実しています。

今回は、

  • 産後パパ育休とは何か
  • 何日休めるのか
  • 分割取得はできるのか
  • 休業中に働くことはできるのか
  • 休業中のお金はどうなるのか
  • 管理職として取得して感じたこと

を、できるだけ分かりやすく解説します。

産後パパ育休とは?

産後パパ育休の正式名称は、

「出生時育児休業」

です。

通常の育児休業とは別に、子どもの出生直後に父親などが取得できる育児休業制度です。

原則として、子どもの出生後8週間以内に、

通算4週間(28日)まで

取得できます。

さらに、2回に分けて取得することも可能です。

つまり、

「退院直後に2週間」

「その後、家族の状況に合わせてもう2週間」

といった使い方もできます。

通常の育児休業とは別に取得できる

ここが大きなポイントです。

産後パパ育休を取得しても、その後に通常の育児休業を取得できます。

通常の育児休業も、一定の条件のもと分割して取得できます。

そのため、夫婦それぞれの仕事や子育ての状況に合わせて、

「いつ、どちらが休むのか」

を柔軟に考えられるようになっています。

申出は原則2週間前まで

産後パパ育休を取得する場合、原則として休業開始予定日の2週間前までに事業主へ申し出ます。

労使協定によっては、最大1か月前までの申出が必要となる場合もあります。

また、出産予定日より早く生まれた場合などには、一定の特例もあります。

出産日は予定どおりにならないことも多いので、取得を考えている場合は、できるだけ早めに職場へ相談しておくことをおすすめします。

2回に分けて取得できる

産後パパ育休は、

2回まで分割して取得できます。

ただし、2回に分ける場合は、原則として最初にまとめて申し出る必要があります。

例えば、

  • 出産直後に1週間
  • 退院後に3週間

といった取り方もできます。

家庭によって必要なタイミングは違います。

母親の体調、上の子どもの有無、両親からの支援、仕事の状況などを踏まえて決めるのが良いと思います。

休業中に働くこともできる?

ここは少し注意が必要です。

産後パパ育休は、基本的には休業するための制度です。

ただし、労使協定が締結されている場合に限り、本人が申し出た範囲内で、事業主との合意のもと一定時間働くことができます。

会社側が一方的に

「この日は出てきて」

と命じることはできません。

また、出生時育児休業給付金を受けるためには、休業中の就業日数・時間にも上限があります。28日間休業する場合は、原則として就業日数10日以下、または80時間以下などの要件があります。

ですので、

「休業中だけど重要な会議だけ出よう」

と考える場合でも、事前に会社へ確認することが大切です。

休業中のお金はどうなる?

雇用保険の要件を満たす場合、

出生時育児休業給付金

が支給されます。

基本的な給付率は、休業開始時賃金日額の67%相当です。

さらに、2025年4月からは新たに

出生後休業支援給付金

が始まりました。

一定期間内に本人と配偶者の双方が14日以上の育児休業を取得するなどの要件を満たす場合、最大28日間、13%相当が上乗せされます。

つまり、

67%+13%=80%

となります。

社会保険料が免除される場合なども含めると、国は「手取り10割相当」と案内しています。

これは以前と比べても、男性が育休を取得しやすくなった大きな変更点だと思います。

なぜ出生直後に父親が休むことが大切なのか

出産は、母親の身体に非常に大きな負担がかかります。

特に産後は、

  • 身体の回復
  • 睡眠不足
  • 授乳
  • 赤ちゃんのお世話
  • 上の子どもの対応

などが一気に重なります。

父親がこの時期に育児や家事を担うことは、単に「手伝う」という話ではありません。

家族として一緒に子育てをスタートする期間

だと私は思っています。

私自身も実際に経験して、

「仕事をしている方が楽かもしれない」

と思うくらい、子育ての大変さを実感しました。

同時に、妻が日々どれだけ多くのことを担っているのかも理解できました。

管理職だからこそ取得する意味がある

当時の私は、

「管理職の自分が長期間休んでいいのだろうか」

という迷いがありました。

でも、今は考え方が変わりました。

むしろ、

管理職だからこそ取得する意味がある

と思っています。

管理職が育休を取れない職場で、

一般職員に

「育休を積極的に取ってください」

と言っても説得力がありません。

管理職が制度を使い、

「休んでも組織は回る」

という姿を示す。

それが、次に取得する職員の心理的なハードルを下げることにつながります。

「自分がいないと回らない職場」は本当に良い職場なのか

育休を考えたとき、

「自分が休んだら仕事が回らない」

と思う方もいるかもしれません。

私もそうでした。

でも今は、

一人が休んだだけで回らなくなる組織の方に問題がある

と考えています。

誰かが休めば、周囲が支える。

そして今度は別の誰かが休むときに、自分が支える。

それがチームだと思います。

育休だけではありません。

有休。

病気。

介護。

家族の都合。

誰にでも休む可能性があります。

だからこそ、普段から仕事を属人化させないことが重要です。

取得を考えている方へ

これから子どもが生まれる方には、ぜひ一度、産後パパ育休を検討してほしいと思います。

4週間すべて取る必要はありません。

1週間でも2週間でも、その家庭に合った取り方があります。

大切なのは、

「仕事が忙しいから最初から諦める」のではなく、一度考えてみること。

子どもが生まれた直後の時間は、二度と戻ってきません。

仕事はこれからも続きます。

でも、

生まれたばかりの子どもと過ごせる時間は、その時だけです。

まとめ

産後パパ育休は、

  • 出生後8週間以内
  • 通算4週間(28日)まで
  • 2回に分割可能
  • 通常の育児休業とは別に取得可能
  • 一定の条件で休業中の就業も可能
  • 雇用保険から出生時育児休業給付金の対象になり得る
  • 条件を満たせば出生後休業支援給付金の上乗せもある

という制度です。

私自身、父親としても管理職としても、

育児休業を取ることは「仕事を休むこと」ではなく、「家族に必要な時間を使うこと」

だと思うようになりました。

職場でも家庭でも、誰か一人に負担が集中しない仕組みをつくる。

それが、長く働き続けられる環境につながるのではないでしょうか。

これから出産を迎える方や、その部下を持つ管理職の方の参考になれば嬉しいです。

※この記事は2026年8月時点の制度をもとに作成しています。制度や給付要件は変更される可能性があります。実際に取得する際は、勤務先やハローワーク、厚生労働省の最新情報をご確認ください。

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