こんにちは。「施設長のライフノート」です。

この記事を最初に書いたのは、息子が4歳だった頃です。

当時の私は、子育てについてよくこんなことを考えていました。

「甘やかしすぎてもいけない。でも、厳しすぎてもいけない」

「自己肯定感は高めてあげたい。でも、何でも褒めればいいのだろうか?」

「子どもが『自分はできない』と言ったとき、親はどう声をかければいいんだろう?」

子育てには、仕事のような明確な正解がありません。

今振り返っても、あの頃に感じていた迷いそのものは間違っていなかったと思います。

今回は、4歳だった息子との出来事を振り返りながら、子どもが「できない」と自己否定したとき、親としてどう関わっていけばいいのかを考えてみます。

4歳の息子と4日間、一緒に過ごした

当時は新型コロナウイルスの影響で、息子が通っていた保育園が休園になることがありました。

普段は妻や家族に協力してもらいながら対応していましたが、そのときはどうしても調整がつかず、私が仕事を休むことになりました。

結果として、息子と4日間ほぼずっと一緒に過ごすことになりました。

今考えると、とても貴重な時間です。

そして、長い時間一緒に過ごしたからこそ、普段は気づかなかった息子の姿も見えてきました。

その中で特に気になったことが2つありました。

「自分は何にもできない!」

一番心配になったのが、思い通りにいかなかったときの息子の言葉でした。

うまくできないことがあると癇癪を起こして、

「自分は何にもできない!」

「野球もできない!」

「サッカーもできない!」

「お花も育てられない!」

そんなことを言うのです。

当時の私はかなり心配しました。

他の子と比較しているつもりもありませんでしたし、「下手だ」「できない」と言った記憶もありません。

それなのに、どうしてこんなに自分を否定するのだろう。

「自分たちの育て方が悪かったのだろうか」

そんなことまで考えました。

子どもの「できない」をすぐ否定しなくてもいい

当時の私は、

「そんなことないよ!」

「できるよ!」

と励ましてあげることが正解だと思っていました。

もちろん、励ますことが悪いわけではありません。

ただ、今ならもう少し違う関わり方もできたのではないかと思います。

子どもが、

「できない!」

と言ったときに、すぐ、

「できるよ!」

と返すのではなく、

「できなくて悔しかったんだね」

「うまくいかなくて嫌だったんだね」

と、まずそのときの気持ちを受け止める。

そのうえで、

「じゃあ、次はどうしてみようか?」

「パパと一緒にやってみる?」

と次につなげていく。

私は息子に、何でもできる子になってほしいわけではありません。

失敗しても、

「じゃあ次はどうしよう?」

と考えられる人になってほしい。

この記事を書いた頃から、その思いは変わっていません。

「褒めること」にも悩んでいた

もう一つ、当時よく考えていたのが「褒め方」です。

当時の私は、「自己肯定感を高めるためには、子どもをたくさん褒めた方がいいのかな」と考えていました。
その一方で、

「何でも褒めていたら、親に褒めてもらうために行動するようになるのでは?」

とも思っていました。

今考えると、「褒めるか、褒めないか」の二択で考える必要はなかったのだと思います。

例えば、

「100点取ってすごい!」

だけではなく、

「毎日少しずつ勉強していたもんね」

「昨日できなかったところができるようになったね」

と、結果だけではなく、取り組んだ過程や工夫を見て伝える。

これは子育てをする中で、私自身も意識するようになりました。

他の子と遊ばないことも心配していた

もう一つ、当時気になっていたことがあります。

公園へ行っても、息子は積極的に他の子どもと遊ぼうとせず、一人で遊んだり、パパやママと遊んだりすることを好んでいました。

「友達と遊ばなくて大丈夫かな?」

そんな心配もしていました。

ただ、今振り返ると、私は少し「こうあるべき」という子どもの姿を考えすぎていたのかもしれません。

たくさんの友達と遊ぶ子もいれば、一人で集中して遊ぶのが好きな子もいます。

親が安心できる場所になっている時期もあります。

大切なのは、親が理想とする子どもの姿に近づけることではなく、その子自身が何を感じ、何を好きなのかを見ることなのだと思います。

習い事も「本人がやりたい」が基本

当時の記事には、

「本人がやりたいと言うまで習い事をさせるつもりはない」

と書いていました。

この考え方も、基本的には今も変わっていません。

親として「こんな経験をさせてあげたい」と思うことはあります。

選択肢を見せたり、体験する機会をつくったりすることも親の役割だと思います。

ただ、最終的には本人が、

「やってみたい」

と思えることを大切にしたい。

親が子どもの人生を決めるのではなく、子ども自身が選べるようになるための材料を渡す。

そんな距離感でいたいと思っています。

それでも、親として伝えたいことはある

「自由に育ってほしい」と思う一方で、何でも本人任せでいいとは考えていません。

私が子どもたちに伝えたいことがあります。

人には優しくする。

挨拶をする。

相手が嫌がることをしない。

自分が悪かったときには謝る。

こうした、人と一緒に生きていくうえで大切なことについては、親として伝えていきたいと思っています。

何を好きになるか。

将来何をするか。

何に挑戦するか。

そこは子ども自身が決めればいい。

でも、人として大切にしてほしいことは親として伝える。

この二つは分けて考えています。

子育ては「正解を教えること」ではないのかもしれない

4歳だった息子が、

「自分は何にもできない!」

と言ったとき、私はとても心配しました。

何とか自己肯定感を高めてあげなければ。

もっと褒めた方がいいのか。

何か習い事をさせた方がいいのか。

親として正しい対応をしなければ。

そんなふうに「正解」を探していた気がします。

でも、子育てを続けていると、親にも分からないことばかりです。

だから今は、すぐに答えを与えることよりも、

「この子は今、何を感じているんだろう?」

と考えることを大切にしたいと思っています。

まとめ|子どもと一緒に親も成長していく

この記事を最初に書いた頃、私は最後にこう書いていました。

「失敗して嫌になる気持ちは十分わかる。でも、失敗しなきゃ分からないことがこの先たくさん出てくる」

今読み返しても、この部分は変わりません。

子どもには、失敗しない人生ではなく、失敗したときにもう一度考えられる力を身につけてほしいと思っています。

そして、それは子どもだけの話ではありません。

親も子育てで悩みます。

間違えることもあります。

「あの言い方は良くなかったな」と後悔することもあります。

そのたびに、

「じゃあ次はどうしよう?」

と考えればいい。

子どもにそうなってほしいと思っている以上、私自身もそうありたいと思います。

子育ては、子どもを育てるだけではなく、親自身も一緒に成長していく時間なのかもしれません。